プロジェクトに日々取り組んでいるけども、そもそもプロジェクトマネジメントの意味って何だろうと疑問に思いませんか?
実は、この記事で紹介する『プロジェクトマネジメント』の説明を理解すると、誰でも簡単にプロジェクトマネジメントって言葉を正しく使えます。
私が実際に調べて、理解した内容を分かりやすく解説しているからです。
この記事では、『プロジェクトマネジメント』理解するためのポイント3つでご紹介します。
記事を読み終えると、今後『プロジェクトマネジメント』の意味で悩むことは一切なくなります。
プロジェクトマネジメントとはどう定義されているの?
プロジェクトマネジメントとはプロジェクトを成功に導く活動と理解しよう
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)ガイド(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)では下記のように定義されています。
プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツール、および技法をプロジェクト活動へ適用することである。プロジェクトマネジメントは、プロジェクトのために特定されるプロジェクトマネジメント・プロセスの適切な適用と統合を通して達成される。プロジェクトマネジメントは、組織がプロジェクトを効果的かつ効率的に実行できるようにする。
つまり、プロジェクトを成功に導く活動がプロジェクトマネジメントです。
プロジェクトマネジメントに関する国際基準やガイド
プロジェクトマネジメントを深く知りたいなら、有名な国際基準やガイドとして次の2つがあります。
- ISO 21500
- PMBOK
当サイトもPMBOKをメインに解説しており、PMBOKをおさえれば問題ありません。
ISO 21500とは?
『ISO 21500』は国際標準化機構(通称ISO:International Organization for Standardization)が制定したプロジェクトマネジメントの国際標準です。
PMBOKとは?
『PMBOK』は『Project Management Body of Knowledge』の頭文字を取った略称で『ぴんぼっく』と呼ばれています。
アメリカのプロジェクトマネジメント協会(通称PMI:Project Management Institute)が策定したプロジェクトマネジメントの標準です。
知識を体系的にまとめたものをPMBOKガイド(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)として発行されています。
また前述したISO 21500の策定にもPMBOKの有識者も関わっており、プロセスと知識エリアに関しては、PMBOKガイドの情報が参照されています。
プロジェクトマネジメントって何するの?
もろもろ管理してPDCAサイクルをうまく回そう
PMBOKガイドでプロセス群として次のようなものがあります。詳しくは当サイトで別途解説します。
- 立上げ
- 計画
- 実行
- 監視・コントロール
- 終結
プロセス群の表現を少し変えると・・・
- プロジェクトの立上げ・計画
- プロジェクトの実行
- プロジェクトの監視・コントロール(計画と実績の乖離を評価する)
- プロジェクトの終結(次の行動や別のプロジェクトに生かす)
さらに表現を変えると・・・
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Action(改善)
よく見聞きするPDCAサイクルに見えてきましたね。つまりプロジェクトマネジメントはPDCAサイクルをうまく回すことです。
プロジェクトは、スケジュールを管理する、活動の原資である時間や資源(ヒト、モノ、カネ)を管理する、など様々なものを管理します。
プロジェクトマネジメントはプロジェクトのもろもろを管理してPDCAサイクルを上手く回せば良いのです。
プロジェクトマネジメントの必要性
プロジェクトを成功させるもしくは成功の可能性を高めるためにプロジェクトマネジメントは必要です。
次のような効果が期待できるため、プロジェクトマネジメントの知識を習得してプロジェクトに取り組もう。
- ビジネスの目標を達成する
- ステークホルダーの期待に応える
- プロジェクト成功の可能性を高める
- 適切な時期に適切な商品やサービスをリリースする
- 問題や課題を解決する
プロジェクトマネジメントが不十分な場合は次のような結果が生まれます。
- ビジネスの目標の不達
- 品質不良
- コスト超過
- 納期遅延
- ステークホルダーの不満
当たり前ですが、プロジェクトを成功させるためにプロジェクトマネジメントは必要不可欠です。
プロジェクトマネジメントに必要なスキルは?
プロジェクトマネジメントに最低限おさえておくべきスキル
必要なスキルは多々ありますが、最低限おさえておくべきスキルは次の4つです。
- ニーズを捉えるスキル
- コミュニケーションスキル
- 意思決定スキル
- 分析スキル
ニーズを捉えるスキル
ステークホルダーのニーズ(プロジェクトの目的)を十分に満たせないとプロジェクトが成功したとは言えません。
明文化されている顕在ニーズだけでなく、潜在ニーズも満たせれば高い評価が得られます。
ニーズを捉えるスキルを磨きましょう。
コミュニケーションスキル
プロジェクトはプロジェクトメンバーやステークホルダーと協力して進めるため、コミュニケーションが必要不可欠です。
意思伝達がうまくできず『伝わっていると思っていた。』がよくあります。
電話で伝える、メールで伝える、ドキュメントで伝える、プレゼンで伝える、伝え方も様々ですが、相手に認識齟齬なく理解してもらいましょう。
意思決定スキル
プロジェクトを進めているといくつかの選択肢から1つを選ぶといった意思決定が伴います。
優劣がつけ難く判断に迷ったり、何もしないという判断が必要な時もあります。
限られた情報を元に自分なりの根拠を持って意思決定しましょう。
分析スキル
プロジェクトはPDCAサイクルを回す中で計画通りに進んでいるか、予定と実績の差異を分析して軌道修正が随時必要です。
プロジェクトマネジメントの経験や過去プロジェクトの実績を元に計画の精度を上げられますが、同じプロジェクトはありませんので完璧な計画を立てられません。
プロジェクトを適切にマネジメントできるように日頃から分析スキルを磨きましょう。
プロジェクトマネジメントに関する資格
プロジェクトマネジメントの知識を証明する有名な資格として次の2つがあります。
持っていなくてもプロジェクトマネジメントできますが、就職や転職でも活かせますので挑戦してみても良いでしょう。
- プロジェクトマネージャ試験
- PMP試験
プロジェクトマネージャ試験
『プロジェクトマネージャ試験』は独立行政法人情報処理推進機構(通称IPA:Information-technology Promotion Agency, Japan)が行なっている情報処理技術者試験の区分の1つで日本の国家試験に位置付けられています。
受験資格はありませんが、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験を合格した後の受験をオススメします。
PMP試験
『PMP試験(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル試験)』はPMIが認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。
PMBOKガイド に基づいて実施される、世界中で認知されている資格です。
認定には実務経験やPM研修の受講が必須であるため、前述のプロジェクトマネージャ試験よりハードルが高いです。
まとめ:プロジェクトマネジメントとは何かを理解しよう
上記で紹介した解説を理解していただくと、今後は『プロジェクトマネジメント』の意味で一切悩まなくなります。
最後にもう一度内容を確認しましょう。
- プロジェクトマネジメントとは?
→プロジェクトを成功に導く活動
→PMBOKをおさえておけば問題ない - プロジェクトマネジメントって何するの?
→もろもろ管理してPDCAサイクルを効率的に回せば良い
→プロジェクトマネジメントはプロジェクトの成功のカギ - プロジェクトマネジメントに必要なスキルは?
→『ニーズを捉える』『コミュニケーション』『意思決定』『分析』の4つ
→プロジェクトマネージャ試験やPMP試験で知識を証明しよう
最初は理解できないと思いますが、何度も何度もこの記事を読み直して自分のものにしてください。
自分のモノにしてしまえば、余裕ができ、別の用語の理解にも繋がります。